ストレスとうまくつき合う方法

現代社会はストレスに満ちています。ストレスについて知り、上手にストレスとつき合うことで心身の健康を保ちましょう。

ストレスとは

ストレスとは外部から受けた刺激による緊張状態のことです。ストレスを引き起こす外部からの刺激(ストレッサー)のこともストレスと呼ぶのが一般的です。ここでは外部からの刺激(ストレッサー)とそのために起きる緊張状態(ストレス)の両方をストレスという言葉で解説していきます。

ストレスの種類

あなたにとってのストレスは何ですかと尋ねられたらどう答えるでしょう。
“人間関係”とか“仕事”と答える人が多いかもしれませんね。しかし、それ以外にもストレスになるものはいろいろあります。

1.環境的な要因
気温や気圧などの気象条件

夏の暑さや冬の寒さ、季節の変わり目の気候変動、気圧の変化などが体調に影響している経験をされた人は多いと思います。
天気の良い日は気持ちいいと感じるし、雨の日は何となくうっとうしいと感じることは一般的です。

騒音、振動などの物理的な刺激

飛行場のすぐ近くに家があれば、毎日飛行機の音で悩まされます。家の前の道路で工事があると、騒音や振動でゆっくりしていられないですよね。
児童公園の隣に住むと、子どもたちの遊ぶ声が辛く感じることもあるでしょう。
ピアノの練習や洗濯機の音など、生活音が近隣トラブルの種になることもあります。

化学物質

PM2.5や花粉症の人にとっての花粉、タバコの煙などの化学物質も人間の体に影響があります。
化学物質過敏症といって、化粧品、芳香剤や殺虫剤、建築建材などに含まれる化学物質に触れることで頭痛やめまいなどの症状が現れる病気があります。長期間有害な化学物質にさらされることで発症につながることがあります。

2.身体的な要因

病気や怪我による痛みや不快な症状もストレスになります。
また、疲れや睡眠不足が続いて体調を崩しやすくなったことは誰しも経験しているのではないでしょうか。
女性にとっては生理周期や妊娠・出産、更年期など、ホルモンバランスの変化がストレスになりがちです。

3.心理的な要因

いろいろなことで感じる不安は心理的なストレスと言えます。
生きていると様々な出来事があり、それに伴っての悩みはつきものですが、そういう悩みもストレスに感じます。

4.社会的な要因

社会生活に伴って感じるストレスはたくさんあります。
仕事が忙しい、うまくいかない、職場の人間関係が辛いなどなど。人間関係は職場だけでなく、学校や近隣、家族などあらゆるところで良かったり悪かったりしますので、人間関係がストレスになる場面は様々です。
身近な人や可愛がっていたペットが亡くなったり、子どもが成長して独立したというような別れもストレスです。
その他に結婚や昇進、進学といった良いことも生活の変化になり、ストレスになります。

ストレスとうまくつきあう方法

自分にとってのストレスを知る

ストレスになるものにはいろいろなものがあることを理解していただけましたか。
複数のストレスが重なると体調悪化や病気につながっていきます。
今の生活の中で、どんなストレスがあるのかを見直してみましょう。

ストレスが過剰になった時のサインに気づく

ストレスが多くなりすぎると、いろいろなサインが出てきます。
イライラする、疲れやすい、頭痛、寝つきが悪くなる、下痢や便秘など、人によってあらわれ方は様々です。
自分にとってのストレスサインを見つけましょう。

ストレス解消法を身につける

ストレスサインがあらわれた時、どんな対処方法があるでしょうか。
まずは何がストレスになっているのか考えてみましょう。
例えば寒さがストレスになっているのなら、暖房を入れる、服を一枚多く着る、温かい飲み物を飲むなどの対処方法がありますね。
はっきりとした原因があれば、それを無くしたり改善する具体的な方法が見つけやすいでしょう。

原因がわかっていても取り除く方法がないようなものもありますし、原因がよくわからない時もあります。
そんな場合でもストレス解消に役立ったり、ストレスに強くなる方法があります。

体を動かす

体を動かすことはストレス解消になります。
特別なことでなくても、散歩をしたりストレッチをするだけでもかまいません。
うつ病の治療として散歩や運動をするように勧められているくらいです。

趣味を楽しむ

ダンスやスポーツ、音楽、創作活動など、趣味の活動をすることで気分転換をはかりましょう。
どんなことでもいいので、楽しむことが大切です。

家族や友人との交流で楽しい時間を過ごす

気のおけない人たちとのおしゃべりもストレス解消にはいいですね。
キャンプやパーティのような特別なイベントも楽しいですが、一緒に食事をするとか、お茶を飲みながらおしゃべりするとか、ゲームをするとか、普段の生活の中でしているようなこともストレス解消になっています。

休む、リラクゼーション

ストレスが溜まっていると上手に休めなくなっているかもしれません。そんな時にはぬるめのお風呂にゆっくり入るとか、マッサージを受けて身体の緊張を緩めるような対処方法があるでしょう。
ストレッチ、自律訓練法、マインドフルネス瞑想などもリラクゼーションにつながります。

危険なストレス解消法には気をつけて

飲酒やパチンコなどのギャンブル、ドリンク剤の飲みすぎなどは依存症につながることがあります。
薬に頼りすぎるのも危険な場合がありますので、リスクのあるストレス解消法には気をつけましょう。

ストレスは生きている限り無くすことはできません。ストレスが少なすぎる生活はかえって生活にハリがなくなります。
ストレスと上手につき合い、充実した毎日を送れるようになりましょう。