自分を知ることのすすめ

私たちは生きていると他の人々と関わることが、日常生活の様々な場面で出てきます。

人間関係の持ち方には人それぞれの癖があって、その癖のおかげで人間関係がスムーズに運ぶこともあれば、逆にギクシャクして困ることもあります。

自分の癖ってどんなもの?

なぜ知ることが大切か

人間関係の持ち方は人それぞれで、引っ込み思案な方もおられれば、誰とでも気軽にお話ができる方もおられます。人のお世話をするのが好きだったり、上手に甘えて助けてもらうのが得意だったり、すぐ気が利く人もいれば、周りには流されず自分を貫く人もいます。

基本的にはこれが良くてこれはダメ、というものはないと私は思っています。

人間関係の持ち方に現れる自分の癖を知ることは、自分を認めることに繋がります。自分を認められると他人を認められるようになり、世の中には色々な人がいることが理解できます。

当たり前のことかもしれませんが、世の中には自分の想像の範囲を越えるような方がおられて、そういう方と関わることがあった時に、「理解できない、無理!」になるのか「理解できない、なんだろう?面白そう!」となるのかでその後の展開は変わってきます。

特に対人援助職についておられる方にとっては、援助の対象とされている方に対して「理解できない、なんだろう?面白そう!」と感じることができるなら、自分も楽しいし相手の方を尊重して支援することができます。

人間関係の癖をどう捉えるか

例えば、内向的と外向的のようにカテゴリー分けするようなものがあります。

自己診断テストみたいなもので、私はこのタイプ、あなたはこちらのタイプね!みたいに遊び感覚で自分に対しての理解を深めるようなことは誰しもしたことがあると思います。

組織の中でリーダーシップを発揮する人もあれば、縁の下の力持ちといった役回りが合っていると感じる人もいます。組織全体をスムーズに動かすためにはリーダータイプの人ばかりでは収集が付かなくなりますし、どんな癖であってもその時の状況によってその人の長所になったり短所になったりします。

私自身、基本的に引っ込み思案でクラスメイトから話しかけてくれないと友達を作れないような子どもでした。でも引っ込み思案なことはダメなのかというと、決してそんなことはありません。人間関係を作るときに慎重だということだけで、私の個性の一部です。

自分の癖で悩んでいる方へ

癖には良い悪いはないと言われても、自分の癖を何とか直したいと願っている方はおられると思います。

そういう場合は自分の癖について色々な方向から考えてみるのはどうでしょうか。自分ではマイナス側面しかないと思い込んでいることでも、視点を変えるとプラス側面が見つかることはあるものです。

自分ではわからない場合は、身近な家族や友人などからはどう見えているのか教えてもらうのもいいでしょう。自分では気づかなかった視点を教えてもらえることはよくあります。

仕事の中で自分の癖がどうもマイナスにしか働いていないという場合は、職場の上司や先輩に相談したり、専門職の方の場合はスーパーバイズを受けるのも役にたちます。

場合によってはカウンセリングという方法で、自分と向き合う時間を持つこともいいかもしれません。
自分では短所としか感じられない部分が、実は大切なお宝だったということがわかることもありますから。