呼吸の不思議
普段、何気なくしている呼吸。呼吸って無意識にしてますよね。
誰もがしている呼吸には不思議な力があります。今日はそこを考えていきましょう。
呼吸の働き
息を吸うと空気が肺に入って、そこで酸素と二酸化炭素を交換して、酸素は血液に入って身体中に配られて…といった知識を学校で習ったかもしれません。
生きるためには呼吸が不可欠で、呼吸の大きな働きです。
人間にとって、呼吸は自律神経の働きで無意識にしているにも関わらず、意識的にもすることができるという不思議な一面があります。
自律神経と呼吸
あなたは重い荷物を持つときに息を止めて体に力を入れたり、緊張した時に大きく息をして自分を落ち着かそうとしたことはありませんか?
経験的に呼吸を使って自分の体や気持ちのコントロールをしているわけです。
アンガーマネジメントを学ぶと、カッとなった時には深呼吸をしましょうと教えてもらいます。深呼吸することで交感神経の緊張を緩めているのです。
山登りをして頂上にたどり着いた時、綺麗な景色を眺めながら深呼吸して達成感や清々しさをかみしめることもありますね。深くゆっくりとした呼吸で副交感神経が活性化し、落ち着いた良い感じをより一層感じられるようになります。
呼吸は身体と心をつなぐ
このように呼吸を通して自律神経の働きをコントロールし、気持ちに影響を与えることができます。
また、仏教の経典には呼吸に注目して瞑想をする方法を教えたものがあり、悟りへの道になると説かれています。
マインドフルネスで自分の呼吸を観察することは、マインドフルネスの練習にとても役にたちます。
マインドフルネスに慣れると、呼吸だけでなく自分の身体の感覚を微細に感じやすくなったり、自分の気持ちや考えを観察する力が育まれます。
身体と心は切っても切れない関係ですので、呼吸を入口にして身体と心の関連性に気づいたり、気持ちをコントロールする時に意識的に呼吸をすることができれば、日々の生活を落ち着いた豊かなものにしていくことができます。
呼吸に注目して心身を整えてみましょう
静かに自分の呼吸に注目して、どんなふうに息を吸っているのか、吐いているのか観察してみましょう。
呼吸の回数が自分が思っていたより多いでしょうか、少ないでしょうか。
深い呼吸をしているでしょうか、浅い呼吸でしょうか。
正しい呼吸方法というものがあるわけではないのです。ただ気づくだけで良いのです。
自分の呼吸についてなぜそうなっているんだろうと解釈することも要りません。
呼吸の観察をしたら、次に足の裏を感じてみましょう。
どんなふうに床についているのか、力が入っているのかどうか、足裏全体がベタッと床についているのか、ただ観察してみましょう。
息を吸うときに足の裏から地面(地球)のエネルギー(気)が自分の中に入ってくるとイメージしてみたらどんな感じでしょうか。
エネルギーを自分に取り入れるイメージの時に、イメージに合わせて手を下から上に動かしてみるとどうでしょうか。
自分にとって心地いい感じがするようであれば、時々思い出してやってみてください。